NPO多言語広場CELULAS

私の英語が楽になったわけー生活の中でことばを丸ごとつかむ力ー

9月に、ごちゃまぜフェスのクラウドファンディングのリターンで
雨野千晴さんにインタビューしていただきました。
そのとき、私が以前の仕事で英語に苦労したと話したら、驚かれました。
私が昔から英語が得意だったのだろうと思っていたのだそうです。
そして、どうやって話せるようになったか知りたいと言われました。
私は40歳でセルラスに入会し、47歳の時にイギリスに1年、小学校で日本語を教えるインターンシッププログラムに参加。
1年間ホームステイでイギリスに滞在しました。
イギリスに1年いたから英語が話せるようになったと言えばそれまでですが、
それだけでは今のように話せるようにはならなかったと思います。
渡英したばかりの頃の私は決して英語が上手ではありませんでした。
けれどホストファミリーとはもちろんのこと、勤務先の二つの小学校でも、
イギリス各地やヨーロッパを旅行した先でも、
誰とでもすぐ心を開いて話し、打ち解けることができました。
自分の英語の上手下手を気にしなかったし
それ以上に相手の話を聞きた買ったのです。
そして話しかけると、みんな喜んで色々なことを教えてくれました。
それがいつも嬉しかったです。
NPO多言語広場セルラスに入会して身に着けたのは、
今、目の前の人に向き合って、相手の話を興味を持って聞き、
自分の思いをありったけのことばやジェスチャーで伝える力でした。
イギリスの小学校で先生が子どもたちに話すことは、
場面ごと、そして交わされる言葉と感情のやり取りごと理解し、
すぐにそれを使う場面で、それを話していた先生と同じように出てきました。
ホストファミリーの車の中に忘れ物をして、ホストマザーのジュディに、
”Hang on! Hang on a minutes!” (ちょっと待って!)
と話しかけた時、
「茂子はまるで、イギリス人みたいに話すわねえ!」

と驚いて言われたことがありましたが、そのはずです

だって、普段ジュディが言っている通りの言い方で
同じメロディとリズムで話しているのですから。(笑)
同じような場面でジュディが言っていたことばを
そのまま聞いたとおりに瞬時に入ってしまうので
それと同じようにしか話せないのです。
生活の中で聞いた言葉が、そのままのメロディとリズムで、
その時感じた感情を伴って入ってしまうのです。
そして同じ感情を感じる出来事があった時、
全く同じメロディとリズムで自分の中から出てくるのでした。
その時は自分に起きていることを
はっきり自覚していたわけではありません。
でも今考えるとそれこそが、
私がセルラスで身に着けた力だったのでした。
場面でおきた出来事と言語音声と感情が、
三位一体で体に入り、同じような場面で感情が動くと自然と出てくる。
この力が育っていたからこそ、1年で不自由なく話せるようになったし
その後もことばが成長し続けているのだと思います。
イギリスにいた頃よりも今の方が
私の中で英語を含むどの多言語も、一緒に成長しています。
ことばは常に成長し、他の言語や体験と結びつき、つながっていきます。
点が線になり、線が網目のようにつながって、
また新しい体験とことばを受け止めていきます。
これが私がセルラスで身に着けた力だし
子どもたちが日常的に母語を習得する過程でしていることなのです。
ことばは習うものではなく、
人の中で生活しながら互いに受け止めあい
見つけあい、育てあうものなのです。
そんなことばの世界を是非見、聞きにきてください。
実際に活動しているメンバーのお母さんの話も聞けます。
セルラス・オンライン講演会は
11月27日(金)午前10時から12時
11月28日(土)午前10時から12時
にZoomで行われます。
どなたも、どこからでも無料で参加いただけます。
内容は同じですのでどちらか都合の良い方にご参加ください。
きっとあなたの言語観が180度変わります。
ABOUT ME
shigechan1783@gmail.com
NPO多言語広場CELULASのコーディネーターをしています。 セルラスではたくさんの言語(ことば)に同時に触れながら、世界中の誰とでもコミュニケーションできる力を育てています。 ことばはスキルでもツールでもなく、人と向き合い思いを伝え分かり合うために、人類が手に入れた尊い宝物です。 大人から子どもまで、多様な人たちが一緒に、ことばと人を育てあう場は、心とことばが同時に育つ場です。