NPO多言語広場CELULAS

夢が叶ったーセルラス・オンライン講演会ー

私はずっと夢見ていたんです。

NPO法人 多言語広場セルラスの理事長、鈴木隆志さんの講演を、多くの人に聞いてほしいと。

私が初めて、鈴木理事長の講演を聞いたのは、すでにセルラスの会員になって、半年か一年が過ぎる頃でした。
その頃の私は、英語にしか興味はなく、英語は勉強しなければ話せるようにも、書けるようにもならない。

拙いブロークンイングリッシュなんかじゃなく、片言の英語じゃなく、流暢に、ボキャブラリー豊かな、ビジネスに通用するような英語ができるようになりたい。
何で多言語なの?
英語さえできないのに、他の言語をやる時間なんてない。
頑なに、そう思っていました。

人間が誰でも当たり前に持っている
母語を話せるようになる、力。

環境の中で、
人との関係の中で
話される音(言語音声)から
交わされる顔の表情から
肌に触れる感覚から
香りや味ぁら
そしてそこで起きた出来事から

それら全てのことから
ことばを受け取っていく
見つけていく
捉えたことばを
繰り返して使っていく
そして、相手と通じ合う言葉を
その場で作っていく。

考えてみれば、大変な能力です。

それを私たちは、赤ちゃんの頃から自然に行っています。

誰もが持っている当たり前の能力で
あまりにも自然で気づかないけれど
限りなく不思議な、素晴らしい能力を
私たちは誰でも持っているということを
私は、このセルラスの鈴木理事長の講演で初めて知りました。

思い出してみてください。
私たちが小学校に入学し
文字を習い、読み書きができるようになるはるか前に
私たちは既に言葉を話す能力を豊かに獲得していました。
「リンゴ」という文字をみたら
心の中に
リンゴという音
その色、形、そして味さえも
一瞬で浮かぶくらい。
ことばと音と体感からくるイメージとのつながりが
豊かに育ったことばを既に持っているのです。
小学校では、それを文字ではどう書くのかを学んだのです。ところが、私たちが中学で英語を学んだときは
まだ、appleという英語の音も
その音から浮かび上がるイメージの
色も、形も、味も、体験、体感も
何もない時に、
appleというアルファベットの羅列から
単語を覚え、日本語の意味をくっつけて
単語帳に書いて暗記したのです。
それでは、appleという音を聞いた途端に
自然にそのイメージが思い浮かび
意味が分かり、話せるようになるわけがありません。
人間がことばを獲得する順番と
全く逆の順番で私たちは英語と出会ったのです。多くの人が、ネイティブの話す英語を聞いたときに
聴きとれない
わからない
何て言えばいいか真っ白になるのは
話したり聞いたりする言葉のもとになる
言語音声と体感や感情の結びついたイメージという
言葉の器(うつわ)を育てずに、文字を暗記したからではないでしょうか。
人間同士の間に、音(ことば)と体験と
そこから生まれる感情と共感が豊かに存在しなければ
どんな言葉も、自然に育ってはいかないのだと
鈴木理事長の講演を聞いて、初めて知りました。
頑張って英語を学んでテストの点は取ったけれど
話すことも聞き取ることもできず
じゃあ、英会話をネイティブとすればと教室に通い
それでも成果が出ず苦しんだ私のような人に知ってほしい。
子どもだけを英語塾で勉強させても
その発した言葉を受けとめて
同じイメージを共有する人がいなければ
言葉は育っていかないことを、
多くの人に知ってほしいのです。
沢山の、ことばに関心のある方たちに
お子さんを育てている親御さんたちに
この理事長の講演を届けたい。
そして劣等感に悩む時間を、伝えあう喜びの時間に変えたい。
日本人が多言語を話せないなんてことはないし
日本にいても、環境と仲間さえいれば
どんな言葉もわかり話せるようになることを知ってほしい。
そして人間の持っている能力を使いさえすれば
誰にでもできることなのだと、自信を取り戻してほしい。

ずっとそう願っていました。

9月28日は初のセルラス・オンライン講演会でした。

〇セルラスの活動が義務教育の中で取り入れられたら、これまでの言語教育が大きく変わるだろうなと感じました。子どもたちが生き生きと活動している様子が印象的でした。
30代 女性 自営
〇子どもたちが素晴らしい。言語習得のプロセスに着目しているのがいい。
30代 女性
〇今後の外国語教育の指針になった。なぜ、日本の幼児教育や学校教育にこうした考えや手法を取り入れないのでしょう。文科省にもアプローチはされていると思いますが?
50代男性 教育関係
〇非常に興味深かったです。私も暗記式の英語教育しか受けてこなかった世代で、疑問を持っていました。いまだに英語も話せません。自然な形で身に付けることができれば、これからでもどんな言語でも可能ではないかと希望を持てました!
50代女性 会社員
参加者の方から寄せられた感想です。
まだまだ小さな一歩かもしれません。

けれど最初の一歩は大きな一歩でした。

韓国、メキシコからの参加もありました。
日本に住むモンゴルの方も参加してくれ、オンラインの可能性を感じました。
10月にもオンライン講演会を予定しています。
①10月22日(木)13:30~15:30
②10月24日(土)20:00~22:00
どちらもZoomを利用して行います。
講演会お申込みフォームはこちらです。
詳細はセルラスホームページからご確認ください。
ABOUT ME
shigechan1783@gmail.com
NPO多言語広場CELULASのコーディネーターをしています。 セルラスではたくさんの言語(ことば)に同時に触れながら、世界中の誰とでもコミュニケーションできる力を育てています。 ことばはスキルでもツールでもなく、人と向き合い思いを伝え分かり合うために、人類が手に入れた尊い宝物です。 大人から子どもまで、多様な人たちが一緒に、ことばと人を育てあう場は、心とことばが同時に育つ場です。