NPO多言語広場CELULAS

多言語で遊ぶ子どもたち

今日は毎週の多言語(習得)活動、ピアザの日。

NPO多言語広場CELULAS(http://celulas.or.jp/)は地域のグループをピアザといい

毎週メンバーが集まって多言語で楽しむ多言語活動をしています。

金曜日は私の住む厚木市での活動の日。

この日も5組の親子が集まってきてくれました。

今日の日直になった家族はお母さんと小1の女の子と2歳の男の子の家族。

「ムイビエンゲームを韓国語でやりたいから、お母さんと調べてきた!」

ムイビエンゲームというのは、みんなで輪になって

スペイン語で最初の人が Hola! (こんにちは!)と誰かに向かって声をかけ

声をかけられた人が、またほかの人に向かって ¿Cómo estás? (元気?) と聞き
聞かれた人が今度は ¡Muy bien! (元気!)と答えると

周りの全員が ¡Bien! ¡Bien! といって喜んであげる、子供たちが大好きなゲームです。

日直になった家族は何か一つ自分たちが好きなことをピアザで提案してできるので

1年生の女の子は、このゲームの韓国語版を作ってきたのでした。

ちなみにこのご家族は7月に入会したばかりです。

ゲームを作ってきた女の子は、最初のころ不安そうにお母さんの後ろに隠れていました。

声も小さくて、何か話そうとすると涙がこぼれそうなくらい緊張していました。

今は真っ先に会場の扉を開けて、ロシア語や韓国語で大きな声であいさつして入ってきます。

その誇らしそうな笑顔を見ると、とっても嬉しくなります。

今日はジェスチャーゲームがやりたい!とたくさんの子どもたちから提案がありました。

今までやりたいことを多数決で決めることが多かったのを、デンマークに習って多数決はせず、どうしてやりたいかを「熱く語る」ことにしました。

その結果ジェスチャーゲームが一番みんなのやりたいことになりました。

最近始めた『誕生日』のストーリーの一シーンを、誰か一人がジェスチャーして、みんなでセリフを言い合って当てるのがジェスチャークイズ。

ジェスチャーって、その場面のセリフと動きとイメージがわかっていないとできないんですよね。

子どもたちはまだ初めて2週間目のストーリーを、見事にジェスチャーしてきます。

そして、どんどん正解のセリフを言ってくれます。

今日は年末に韓国ホームステイを希望しているメンバーのために、そのストーリーを韓国語で話してみようと提案しました。

すると「言えるよ~」と3人の小2、小1、年長の女の子たちが前に出てきて、韓国語でストーリーをロールプレイしてくれます。

周りの大人も子どもも、一緒に韓国語でストーリーを言いながら、自分のことに引き寄せて、そのあと自分のことを韓国語で話すチャレンジをしました。

子どもたちにとっては、どんな言語も、遊びになってしまいます。

ことばを口に出すのが楽しくて仕方ない。色んな言葉がすごく面白いんです。

そして大人よりずっと早く話せるのが、とっても自慢です!

 

日本で英語教育を受けた私たち大人は、語学は難しいもの。読み書きはできても話すことは特別に会話を習うか、外国に留学でもしなければできないこと。

そんな風に思い込んで長いこと過ごしてきました。

子どもたちと一緒にできる多言語活動を通して、私が気が付かされるのは

人間は(特に子供のころは)自分の周りに色々な言語が話される環境があって

そこに親しい家族や仲間という人間関係があり、コミュニケーションができたら

誰でも、どんな言葉であっても、理解して話せるようになる。

それを見事に見せてくれるのです。

オリジナルのストーリーを楽しく共有し、そのストーリーをネイティブの声優さんが吹き込んでくれたCDを聞いてシャドウイングを続けていると、私たち大人も、いろんな言葉がどんどん親しく聞こえて、口から出るようになってきます。

シャドウイングのすごいのは、ネイティブのことばのリズムとメロディーを自然に自分たちに取り入れることができること。
ことばは独自のメロディとリズムでなければ、うまく通じないし、逆に片言の子どもが話すことがわかるように、メロディとリズムさえ合っていれば、意味も通じます。

共有する場面、共感する感情、そして生き生きしたイメージと固有のメロディとリズムを持ったネイティブ音声。

これらを大切にしながら、楽しく多言語の活動をしています。

日直の女の子のお母さんが帰りに私に笑ってこう話してくれました。

「CDをかけると煩がったりして、パパはあんまり活動に理解がないんです。
でもこの子(ご長女)の成長ぶりには驚いていて、活動を認めざるを得ないって言ってます」

私は日本で育つ子どもたちが幸せに世界で生きていくことができるように

豊かな多言語の環境を一緒に作るお手伝いがしたいと思ってこの活動をしています。

今日も楽しいピアザでした。毎週のとても幸せな時間です。

 

 

ABOUT ME
shigechan1783@gmail.com
NPO多言語広場CELULASのコーディネーターをしています。 セルラスではたくさんの言語(ことば)に同時に触れながら、世界中の誰とでもコミュニケーションできる力を育てています。 ことばはスキルでもツールでもなく、人と向き合い思いを伝え分かり合うために、人類が手に入れた尊い宝物です。 大人から子どもまで、多様な人たちが一緒に、ことばと人を育てあう場は、心とことばが同時に育つ場です。