NPO多言語広場CELULAS

人と一緒にーことばが育つ場ー

NPO多言語広場CELULAS(セルラス)でコーディネーターをしているともちゃんこと石川茂子です。

今日はセルラスのスーパーピアザでした。
ピアザを超えたメンバーが、多言語活動をテーマを決めて取り組む、月に一度の濃いイベントです。

スーパーピアザも3月からはZoom開催になり、逆に参加者数が増えました。
そして先月からは関東、関西のメンバーが合同で開催する全国スーパーピアザになりました。

リモートならではの利点が大いに生きています。
そういえば、例年3泊4日で行ってきたサマーキャンプも、夏の韓国ホームステイも、今年はオンライン開催が決まっています。
生みの苦しみはありますが、これが新しい世界に適応していくための必要な変化になると信じています。

さて話を今日のスーパーピアザに戻します。

今日のテーマは
『日本語でするロールプレイは多言語活動の命よ!』
でした。

現在全国で取り組んでいる『キムチ作り』というストーリーの中に

『ヤンニョン(キムチをつけるペースト状の薬味)はキムチの命よ!』
というセリフがあって、そこからテーマをとりました。

ことばはただ音声を聞いて暗記しても話せません。
そのことば(言語音声)が発せられる背景にある、
できごと、風景、対人関係、五感で感じる体感、感情などの全てが
音声と一緒に存在して、ことばは意味を持ち話せる言葉になるのです。

今日は30人くらいが5グループに分かれて
『キムチ作り』というストーリーの場面の設定や
人物像などを話し合ってイメージを膨らませ共有して
一緒にロールプレイをしました。

私のグループには、韓国でキムチをつけたことのある人が2人いました。
1人は私で16年前のホームステイで手伝いました。
もう一人は大阪のお母さんメンバーでした。

大阪のOさんの体験したキムチ作りは、
韓国のマンションの中庭に甕を出し、シートを敷いて
近所の人たちが大勢集まって、一緒にキムチ作りをした体験でした。
塩漬けにした白菜もたくさんあったし
ヤンニョンを作って混ぜるのはボールではなく
タライのようにおおきな入れ物だったそうです・
そこにたくさんの材料を入れてかき混ぜるために
腕をすっぽり覆う長い手袋をしていたと言っていました。

キムチはヤンニョンをつけ終わると
甕にぎゅうぎゅうに詰めて入れ、発酵させるのですが、
詰める時、甕に空気が入るとキムチが悪くなるので
甕に詰めるのだけは、現地の人がやって手伝えなかったそうです。

韓国にホームステイした別のお母さんは、
ホストファミリーとお寺に遊びに行ったときに
その境内の庭に、キムチをつけた甕がたくさん置いてあり
その大きさに驚いて写真を撮ったそうです。
その写真を持ってきて画面共有で見せてくれました。

写真を見たり、キムチ作りの話をたくさんした後、
みんなでまずは日本語でロールプレイしました。

韓国のお母さんの友達の役をしたのですが
キムチ作りのイメージがみんなと話して生き生きと見えてきました。

ロールプレイしたら、お手伝いのお友達(私)が着いた早々
エプロンをつけ、長い手袋をはめて、
ダイコンや人参を千切りにし
コチュカル(唐辛子)の粉を大きなボールにザーッと入れ
野菜や塩辛や魚のエキスを入れて混ぜるジェスチャーが自然と出てきました。
エプロンをするジェスチャーが出てきたのは、今日が初めてでした。

韓国のホストファミリーと一緒にキムチをつけた時の思い出話が
その時の情景が浮かんできて、体が自然に動きました。

ロールプレイの後は、フランス語のCDを聞いて、シャドウイング。
CDの音が聞こえた途端に同じ音(言葉)を口に出すシャドウイングを
今回はそのセリフに合わせて動きながら行いました。

シャドイウングして聞こえた音(フランス語)を、
空耳でも何でも構わないので、みんなで出し合います。

面白い音をとらえたり、
クレージュとかトラバーユとか、
日本社会に溶け込んでいるフランス語の音を見つけて喜んだり。
6人いると、6人分の聞こえた音が共有できます。

その後、今度はCDなしで、今出てくるありったけのフランス語で
みんなでワンマンロールプレイ(一人で全部の役をする)しました。
すると、みんなから聞いた音や
みんなのジェスチャーや体の動きが手掛かりになって、
最初から最後まで、なんとかフランス語でロールプレイができました。
皆、初めてCDなしで最後までフランス語言った~と喜んでいました。

人と一緒にことばを見つけていく。つないでいくって本当に楽しいです。

言葉は一人で勉強するよりも、
こうして仲間と一緒に、話しながら、見つけながら、動きながら
わかっていくのが楽しいし早いとつくづく思いました。


ABOUT ME
shigechan1783@gmail.com
NPO多言語広場CELULASのコーディネーターをしています。 セルラスではたくさんの言語(ことば)に同時に触れながら、世界中の誰とでもコミュニケーションできる力を育てています。 ことばはスキルでもツールでもなく、人と向き合い思いを伝え分かり合うために、人類が手に入れた尊い宝物です。 大人から子どもまで、多様な人たちが一緒に、ことばと人を育てあう場は、心とことばが同時に育つ場です。