NPO多言語広場CELULAS

ペブロって言ったよ!ーホームステイで育ったものー

年末に韓国ホームステイをしていたメンバーの家族のところに、
韓国でお世話になったホストファミリーが親子で来日し滞在しています。

12月31日に日本に帰ってきて
スーツケースの荷物を片付けるのと同時に受入準備。
そして1月9日(木)からの、5泊6日の受入れです。

ホームステイに行ったのは、お母さんと小4、小1の姉妹。
韓国からもお母さんと小2、年長の姉妹が3人で来ています。

10日(金)の厚木ピアザはこの家族がメンバーと一緒に参加してくれて
歓迎しようとたくさんのメンバー家族も参加してくれました。

みんな歓迎の気持ちいっぱいで
韓国語で自己紹介したり、
練習してきた韓国語のロールプレイを見てもらったり
パプリカの韓国語バージョンでみんなで踊ったり
韓国語のことばでフルーツバスケットのゲームをしたり。
韓国一色のピアザ(毎週の多言語グループ活動)になりました。

韓国にホームステイして今受け入れているおうちの1年生のUちゃん。
その韓国語の自己紹介が素晴らしかったです。
名前、学年、家族構成、自分の特技がハーモニカだということまで
全部自然な韓国語で話していました。
この自己紹介、特技ってどういうのかとかは
全部お姉ちゃんのAちゃんが妹のUちゃんに教えたのだそうです。

ホームステイに行く前にはここまで話せなかったと思います。
帰ってきてから初めて会ったので、
その変化には本当にびっくりしました。
子どもって本当にすごい。

ピアザの後、韓国の家族と受け入れているメンバー家族と
一緒に回転ずしに夕食を食べに行きました。

そこではもっともっと自然に韓国語が飛び交っていました。

韓国の年長さんの妹の方が
「箸(チョッカラ)使いにくい、スプーン(スッカラ)が欲しい~」
と言っているのを聞いた日本のお母さんと子どもたちみんなが

「スッカラもらってあげようか?
ああ、スッカラここにあったよ。はいあげるね」

その子の韓国語がわかって、自分たちも自然に使っている。

チャンカンマン!(ちょっと待って)
ペゴッパ(おなかすいた)
チャルモッケスムニダ(いただきます)
チャルモッゴスムニダ、ハヤジ~(ごちそうさま、しなさい)

なんて隣の1年生のUちゃんが
その場にぴったりの韓国語でどんどん話すので
そのたびに「おお~~!」と感動し続けていました。

するとUちゃんが、私の耳に口を寄せてきて

「ペブロって小さい声で言ってたよ」

というのです。
4年生のお姉ちゃんのほうをちらっと見ながら…。

もう本当に、感動しました。

「自分ばかりほめないで。
お姉ちゃんも韓国語言っているから誉めて」
Uちゃんは、お姉ちゃんをほめてほしくて耳打ちしてきたのです。

いつも姉妹でよくケンカしているし
まじめで優等生な長女のお姉ちゃんと
ユニークでふざけるの大好きな奔放な次女ちゃんは
普段は合わないことも多いのに。

なんて優しい心が育っていたんだろうって
思わず抱きしめたくなってしまいました。

子どもたちはホームステイで子ども同士遊んでいるうちに
誰も教えていないのに、自然とどんどん言葉をつかんで話せるようになる。

お母さんも、自然に韓国語が口から出ていて
「生活の中で言われていることって
翻訳も通訳も必要ないくらい
絶対こう言ってるって意味が分かるし
同じように口に出して使ってしまう。
誰からも教えられないのに、言葉の意味が分かって口に出てくる。
ホームステイってすごいですね」

去年の春ころは
「ホームステイ受入なんて言葉もできないのに不安です」
って言っていたお母さんです。
昨年は勇気を出して、
シンガポール大学生をホームステイで受け入れたり
家族でホームステイに韓国に行ったり。

ホームステイを通して
お母さんも、お姉ちゃんも、妹ちゃんもみんな
人を思いやる心と言葉の力が
すごく育っているのを感じました。

「あのね、ペブロだって小さい声で言ったよ~」
(ペブロってお腹いっぱいってことです)

 

私の耳に両手を当てて伝えてくれた
あの声を思い出すと
心が温かくなります。

ABOUT ME
shigechan1783@gmail.com
NPO多言語広場CELULASのコーディネーターをしています。 セルラスではたくさんの言語(ことば)に同時に触れながら、世界中の誰とでもコミュニケーションできる力を育てています。 ことばはスキルでもツールでもなく、人と向き合い思いを伝え分かり合うために、人類が手に入れた尊い宝物です。 大人から子どもまで、多様な人たちが一緒に、ことばと人を育てあう場は、心とことばが同時に育つ場です。